- Q1:紙に使われている材料は何ですか?
紙の主原料はパルプでありパルプは木材からつくられています。
現在の科学技術レベルでは、植物繊維(セルロースが主成分)であれば紙をつくることができ、稲の葉、バナナの葉、サツマイモのつる、海藻など非木材でもパルプに利用されています。
それ以外にも農作物からの廃棄物であるバガス(砂糖キビから砂糖をとったしぼりかす)、ワラや天然に自生している竹、葦、エスパルト草木類を原料とするものとか靭皮繊維(ミツマタ、コウゾ、等)からも作ることができます。
また、木綿繊維からも製造することが可能であり、以前はボロからもリサイクルして紙をつくっていました。
- Q2:紙にはどんな種類があるの?
現在日本では約6500種類の紙があり、その多くは商業印刷を施され、書籍、包装、家庭内消費、IT関連紙、パッケージに使用されています。
- Q3:再生紙ってなに?
用紙として一度使用した紙を廃棄せず、再度活用したのが「再生紙」です。
10年程前から、エコロジー、リサイクル社会という流れの中で、その需要は、どんどん伸びてきています。
また、再生紙を使用した印刷物には、各機関が独自に認定したそれぞれのマークを入れることができます。
- Q4:世界で一番紙を消費する国はどこ?
- Q5:非木材紙ってなに?
木材パルプを使わずに、アオイ科の一年草「ケナフ」や、サトウキビの搾りかすから抽出した繊維を原料とした「バガス」を原料とした紙のことです。
どちらも我が国で比較的簡単に栽培できる原料で、何十年もかかって育てた木材を切り倒す必要がありません。
- Q6:紙パックはどうして水が漏れないのですか?
牛乳パックに代表される紙パックは、針葉樹のパルプ100パーセントを原料に厚い紙をすき、表面にポリエチレンを何層にもラミネートしています。
底や口の部分は、ポリエチレンを高温でとかして、圧力をかけてはり合わせています。
このように、じょうぶな紙の上をさらにポリエチレンで保護することによって、紙パックは水漏れしないようになっているのです。
- Q7:ティッシュペーパーとトイレットペーパーのちがいはなに?
ティッシュペーパーには耐湿性樹脂という水に溶けにくい材料が使われています。
そのため、これをトイレに流すと浄化槽や下水の詰まりの原因になってしまうため、トイレでは使わないほうがいいのです。
一方、トイレットペーパーは水につけるとすぐに繊維状にほぐれるような溶けやすい材料で作られています。
見た目は同じような紙でも、ちゃんと目的にあった工夫がなされているわけですね。
- Q8:切符の裏はなぜ色がついているの?
切符・道路通行券・オンライン通帳などに使われている、裏側が茶色や黒の紙を「磁気記録紙」といいます。
これらはビデオテープと同じように、磁性材料の粉末を接着剤といっしょに紙に塗ったもので、記録ヘッドでデータを電気信号に換えて書き込みし、再生ヘッドでデータの読み取りをすることができます。
小さな切符にも、その気になれば2850ビットもの情報(約1400文字)を入れることができるのです。
- Q9:何で『紙』は『紙』という漢字を書くんですか? (Mさんからの質問)
紙という漢字の偏(へん)の糸は「ほそい」とか「薄い」とかをあらわしています。
旁(つくり)の氏は「しゃもじ」を意味していて「平ら」ということなのだそうです。
これをあわせて『紙』で薄く平らなものという字になったという事らしいです。